株式会社ライトライト(宮崎県宮崎市 / 代表取締役:齋藤 隆太 )が運営する、事業承継マッチングプラットフォーム「relay(リレイ)」が、このたび2024年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。
relayは経営者の高齢化という大きな社会課題を解決するため、普段「事業承継」という選択肢が馴染みのない層にも訴求できるような写真中心のUIを採用し、オープンネームという新しい事業承継の形を提供することで、地域経済の活性化と持続可能な社会の構築に貢献するサービス設計・デザインとして高く評価いただきました。
事業承継マッチングプラットフォーム「relay(リレイ)」について
事業承継マッチングプラットフォーム「relay(リレイ)」は、事業を譲り渡したい経営者と事業を譲り受けたい後継者候補をWeb上でマッチングさせるサービスです。従来社名や企業情報が伏せられてきた事業承継のマッチングをオープンネーム(実名公開)で行い、経営者が事業に込めてきた想いをストーリー化し掲載し、これに応じる熱意ある後継ぎ候補を広く公募することで、共感をベースにした新しい事業承継の形を打ち出しています。
2020年のサービス開始以降、これまでに約490件の後継者募集案件を公開、80件超のマッチングを生み出し、国内の事業承継マッチングプラットフォームにおいて商談率・成約率3年連続No.1(2020〜2022年度)※を獲得しています。
※デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社「国内ビジネスマッチングプラットフォーム市場の現状と展望【2022年・2023年版】」(mic-r.co.jp)
デザインのポイント
- オープンネーム事業承継の促進:事業名や顔を公開し公募することで共感型の新しい事業承継の形を打ち出す
- 承継情報のメディア化:従来の無機質なテキスト情報でなく、写真中心のUIを採用しSNSとの相性を高めた
- ワンストップサポート:自治体・商工団体の特設ページを開設しシームレスな移住・開業サポート体制の構築
relayが実現したいこと
年間50,000者が廃業する「大廃業時代」を迎えたと言われる日本。中小企業庁の発表では、2025年までに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人となり、うち約半数の127万が後継者が不在と言われています。地域を支えてきた小規模事業者の廃業は、超高齢社会を迎える地域社会において地域経済の衰退に直結する非常に大きな社会課題です。
relayは、「オープンな事業承継」という新しい視点での事業承継支援を提案し、これまで取り残されていた地域の小規模事業者の廃業問題に真正面から向き合います。
小規模事業者の事業承継を「事業のリノベーション」の機会と捉え、経営資源をいかした第二創業を加速していくことで、持続可能な地域を構築し、長期的に「地域の持続性・魅力の向上」を目指します。
審査委員の評価コメント
relayは、事業承継における従来のクローズドな文化を打破し、オープンネームでの公募を通じて共感を重視した新しい承継モデルを提供している。写真中心のUIを採用し、SNSとの連携を強化することで、後継者候補への訴求力を高め、また、自治体・商工団体との連携によるワンストップサポートが、移住・開業をシームレスにサポートする点が評価された。地域経済の活性化と持続可能な社会の構築に貢献するデザインだ。
グッドデザイン賞について
1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。